人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

ワインテースティング集中2日間

今週の月曜と火曜日は2日間10時間にわたってテースティングの授業が行われた

先生はWSETの講師をしているフランス人の女性で、たまに「スペイン語であれなんていうんだっけ??」ていうことがあったけどほとんどかなりスムーズに進んだ

今回のテースティングの授業でもWSETの方法にのっとった客観的なワインの評価の仕方を学んだ

幸いWSETはレベル3まで日本で取得していたので、今回の授業こそ復習という感じでかなり助かった

 

クラスメートはWSETの名前は聞いたことあるけど実際にどんな資格なのかわからない、という人が多く、ワイン業界で働いていた人も少ないのでテースティングの知識も全くゼロからという人がほとんど

日本で資格を取得した時は本当に毎日ワインをテースティングしてはシートにコメントを書いて…の繰り返しでやっとなんとなくわかるようになったかな???くらいのレベルなので、2日ですべて習得するのはかなり難しいと思う

 

今回の授業でなかなか面白いなと思ったのは、最初にワインをテースティングするのではなくアルコールだけ、甘味だけ、酸味だけ、を抜き取った無色透明の液体を最初に飲み比べて、これらがワインにすべて溶け込んだ場合どういった味の変化があるかを観察したところ

更に2日目はワインの欠陥を知るということで、酸化しているもの、除光液のようなにおいがついてしまったもの、コルクによる汚染が起きてしまったものの3種類の無色透明の液体を比べてかいでみた

教科書で欠陥についての表記はあったものの実際ににおいをかいだことはなかったのでかなり興味深かった

 

今回テースティングしたワインはこちら

一日目

vino dia 1

本当はもっとあったのだけれどいちいちボトルを並べるのが面倒だったのでこれしか取れてない

二日目

vino dia 2

こちらは多分これで全部だと思う

 

結構スペインってスペイン国内のワインを飲みたがるし、今までの授業で少しだけテースティングした時も確か全部スペインのワインだったと思うのだけど、この先生はいろんな国のワインをサンプルとして持ってきてくれたのがよかった

その中でも特に美味しかったワインを4本

 

① Valenciso Fermentado en Barrica 2018 - Rioja

valenciso

ビウラとガルナッチャブランカという品種から造られた、樽熟成が行われたもの

今回ビウラでも若いワインを飲んだのだけど、全然また雰囲気が違った

おそらくシャルドネのように、作り手の手の加えようによっていろいろな風味に変化する品種なのかなという風に理解した

酸味がしっかりあって、グレープフルーツのちょっとした苦みからもう少し熟れたネクタリンのような風味と、樽熟成によるバニラやトースト、それからバターなど複雑な風味

値段も19€とスペインではちょっと高めで質のよいワイン

 

② Clemens Busch Marienburg Kabinett - Mosel

castelbosh

こちらのワインはリースリングの半甘口

リースリングの持つ高い酸味と、ワインの甘味で非常によいバランスが取れている一本

オーストラリアのリースリングは独特のガソリンの香りがすることで有名だけど、こちらのドイツのリースリングもほんのり灯油や濡れた石のような香りがあった

先生曰く、オーストラリアの方は第一アロマですでにガソリンの香りが出るのに対して、こちらのドイツの方は熟成によって発達したアロマとのこと

そのほかにも白い花畑を連想させるような香りで可憐な一本に仕上がっていた

 

③ Anne Marie et Marc Tempé Gewurztraminer "Zellenberg" 2016 - Alsace

alsace

私が一番好きな白ブドウ品種は何かと聞かれたら、ゲヴュルツトラミネールとヴィオニエと答えるので、もしかしたら贔屓目に見ているかもしれない

けどこないだスーパーで購入したゲヴュルツトラミネールは変な苦みと酸味が出ていてあまりバランスがとれていなくて結局消費できずにいる

こちらのアルザスの一本は、ゲヴュルツトラミネール特有のライチというよりもカモミールやアカシア、それからハチミツのような香り爆弾という感じ

このワインだけでそのまま飲めちゃいそうなふくよかさがあった

 

④ Cune Gran Reserva 2015 - Rioja

CUNE

こちらはザ・スペインワインというかんじ

クネはスペインではスーパーに行けば大体どこでも売っているようなかなり大手の蔵

いつも値段的に大体飲むのはクリアンサなのですが、今回飲んだグランレセルバにはびっくり

スペインには熟成基準としてホベン→クリアンサ→レセルバ→グランレセルバ基本的に4つあり、クリアンサよりもグランレセルバのほうが熟成期間が長い

長い熟成期間をかけて生み出された深みやタバコ、土のような香りと樽由来のバニラなどの香り、さらに果実味も失われず見事に調和されていてこれは絶対にまた購入を決めた

 

というわけでまたレポートしまーす