リオハといえば言わずもがなよく知られたスペインの代表的なワイン生産地
今回の授業ではそのリオハの中でも3つのワイナリーを見学した
3つともEstación de Haroという地区のワイナリーで、その昔フィロキセラの被害を受けたフランスのワイナリーがリオハのブドウを買い求めたときに、この駅からフランスまでブドウを運んでいたとのこと
3つのワイナリーはそれぞれ違った特徴を持っていて、なかなか興味深いツアーだった
1. Bodegas Roda
歴史は古いみたいだけどかなりスタイリッシュなワイナリーだった
まずはエントランスで少し話を聞いた後醸造所へ
入るとふわっと樽の香りがした
設備もかなり近代的で、作業中の二酸化炭素をどうやって逃がすかとか、そのほかの換気についても慎重に練られて設計されていた
壁にはロゴと建築年の入ったコルクがところどころ入っていて、こだわりを感じた
続いて樽熟成を行う場所を見学
こちらもうまく熱を逃せるように設計されていて、無駄のない構造になっていた
こちらは別のセラー
RODAのロゴがきれいにライティングされていてブランドへのこだわりを感じる
樽の中心部が赤くなっているのはワインを途中で樽からテースティングするときにどうしても数滴垂れてしまい、シミになるのがみっともないから最初から塗っているとのこと
しかもその染料は濾過したあとに残った商品化されない部分を使っているというから何ともまた無駄のない設計
最後に瓶内熟成のスペース
超当たり前だけど、エチケットやカプセルをつけていない状態で瓶内熟成させて、最後に出荷前にほこりをとったりきれいにしてからエチケットをつけて出荷するとのこと、私は今まで最初からエチケットもつけて瓶内熟成させるのかと思っていた…
RODAはそもそも4種類のワインしか出しておらず、本当はすべてをテースティングするはずだったのに、次のワイナリーに行く時間が押していたので残念ながら2つしか飲めなかった
リベラ・デル・ドゥエロにもロダはワイナリーを持っているらしく、どちらかというとリベラよりの風味を持っているとよく言われる、とワイナリーのおねえさん
リベラのほうがリオハよりも内陸で標高も高いので、もっとタンニンが凝縮されていてパワフルだと一般的には言われている
2. López de Heredia VIña Tondonia
こちらのトンドニアの方は先ほどとは打って変わってザ・伝統的ワイナリー
まずは醸造所を見学
樽での醸造を行っているらしく、樽も100年くらい使ってるのかな、というくらいかなり年期が入っていた
こちらのワイナリーの売りは、やはり古いだけあって昔堀に掘りまくった巨大な地下倉庫を持っているというところ
地下倉庫だと湿度と温度がうまい具合に保たれて貯蔵に最適
樽を動かしたり作業をしている従業員何人かと遭遇して、毎日こういう窓のないじめじめしたくらいところで働くってどんな気分なんだろう…とちょっと思ってしまった
天井にはくもの巣がおぞましく張り巡らされていて、クモはワインの敵である害虫を食べてくれるのでわざと残しているのだそう
と思ったらクラスメートの肩にクモが……なんちゃって
倉庫を出るとすぐそこはエブロ川が流れていて、この川による湿気を利用しているとのこと
リオハはエブロ川の恩恵を存分にうけているワイン産地なんだよな~
最後にテースティングルーム
小さいながらにかなり優美な造りになっていて、ワイナリーの精神を感じる
ボトルの並べ方が斬新すぎる
こちらで2種類のワインをテースティングしましたが、ここでもタイムアウトになってしまい満足にテースティングできず…
本日最後のワイナリー
ちなみに3つともすべて歩いていける距離にある
入口にはこんなペイントが
入ると気分を盛り上げてくれそうな音楽が流れていて、ほかのワイナリーよりもちょっとヒッピーさを感じる
こちらがこのワイナリーのワイン
奥の方に見える一段上がった部分がテースティングルーム
小さいワイナリーなので場所を有効活用していた
リオハの地図を使いながらどういう位置づけをされているか説明
こちらはリオハ・アルタで大西洋の影響をより強く受けるため、リオハ・オリエンタルよりもエレガントなワインが出来上がる
その後ワイングラスを片手に醸造所と貯蔵室を見学
醸造所では今作り立ての市場に出ていないワインを飲ませてもらうことができた
フレッシュで飲みやすい
最後にテースティング
こちらでは4種類すべて飲ませてもらうことができた
特に美味しかったのが一番右の白ワイン
ふくよかで深みのあるボリューム感たっぷりな白になっていた
確かブドウ品種はビウラだったと思う
ビウラも醸造家次第でいろんな顔を見せてくれるなあ
ワインはこちら↓
Montes Obarenesにある畑のブドウだけで造ったこだわりのワイン
日本に輸入されているのかなあ 輸入されているのならぜひ飲んでほしい
ということで3つのワイナリーを弾丸で駆け巡った濃い一日だった
実はこのうちの1つのワイナリーについて(私のチームは3番目のワイナリー)、ガイド内容を評価するという課題がでている
マーケティングの授業の一環で、まずは消費者のプロフィール(必ずプロのプロフィール、例えばワイン評論家とかレストラン関係者とか)を作成した後細かくツアーの一つ一つの内容をチェックし、その後どういった点に気を付けるべきか、どういった点をどうよくできるかなどをワイナリーに向けるていでプレゼンと調書を作成しなければならない
だがしかし各ワイナリー担当者/引率の先生/ツアーを企画した学校担当者/課題を出したマーケティングの先生のだれのコミュニケーションもうまくとれておらず時間はかなり押しているし、何なら到着時間からして誤認があったらしく遅れて到着したことになってしまった
こういう機会はなかなかないので、学校側の事前準備ももう少し綿密に練っていてほしいと思った…