人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

ナバラで冬の剪定初体験

先週木曜日の授業でNavarraというバスク地方の北部にある州へ、冬の剪定を体験しに行ってきた

夏に健康なブドウがすくすく育つように冬の間に蕾の数を減らしておくというのが今回のポイントだった

ナバラというとバスク地方のすぐ下に位置し、歴史的にはもともとバスク地方だったが州を分けるときに一つの州として独立した地域である

白アスパラガスなんかで有名

 

まず最初の行程はDOナバラ規定委員会(Consejo Regulador D.O. Navarra)を見学し、広報のお話を聞くところからスタート

ナバラのワインをどうやって若者に飲んでもらうかというところが最近の課題で、プロモーションのためにどんな活動をしているかに関するプレゼンが行われた

10年前からワインの夕べというイベントを開催しているらしく、今までで述べ11.000人を動員している

ちょっとした夏フェスのようで、ナバラのワインを片手にわいわい楽しむという素敵なイベントだった

そういえば日本ではあまりナバラのワインを見たことがないような気がするなあ

ナバラといえばガルナッチャでつくるロゼが定番で、その他シャルドネやカベルネ・ソーヴィニョンなど国際品種も結構植えていることで有名

あと女性醸造家が結構多いという話だった

 

それからメインイベントの剪定へ

規定委員会の委員長が持っているワイン畑が剪定会場となった

場所はOliteというところで、牛追い祭りで有名なパンプローナの少し南側

olite

どのように毎年剪定を行っているか、どういった器具を使っているか、Oliteがナバラの中でもどのような位置にあるのかといった説明を聞いたあと剪定開始

説明中はCierzoという大西洋からの冷たい風が吹きつけてきて、ウドンコ病や虫を吹き飛ばしてくれるので畑にとっては有用な風かもしれないけれど人間にとっては結構寒かった

なんとなくペアになって剪定開始

これが私たちが剪定した後のブドウの樹

poda

剪定前はpulgar(親指)と呼ばれる写真だと6つちょろっと出ている部分がボーボーに伸びていたのでめちゃくちゃさっぱりした

それから先ほどの規定委員長と委員会のメンバー、それから授業にも何回か来てくれたワイン畑畑診断士と一緒にナバラの伝統的なレストランで昼ごはん

せっかく伝統的なレストランなのに流れていた曲がレゲトンでちょっと残念だったが料理自体はとてもおいしかった

先生と一緒にまずはレストランのワイン貯蔵室へ

bodega

ここにあるのはすべて(ほとんど)ナバラのワインで、めったにこういう場面には出くわさないのでかなり貴重な体験だった

bacalao

ナバラの典型的なタラ料理をいただく

vinos

右側のロゼは先ほど剪定した畑でとれたブドウでつくったもの

この左側のNEKEASというシャルドネがめちゃくちゃおいしかった

だいたいサンセバスチャンのバルだとほとんどが白だとルエダのベルデホを置いていて、たまにナバラのシャルドネもおいていることがある

そういったシャルドネは大体シンプルな風味でよく言えばどの料理にも合うといったことが多い

でも今回のシャルドネは樽がしっかりときいていて、しかもかなりバランスがよく非常に美味だった

脂ののった魚とか豚肉とかにあうタイプのシャルドネ

ナバラは標高が高いので、それだけ酸味もちゃんとある熟成できるワインができると規定委員長の彼が言っていた

 

このレストランですでに6杯ほど飲んで、もうみんなくたくただったのだがさらにもう1軒回る場所が

そこは見た目はレストランだけど中は小さなワイナリーのようになっていて、テースティングも5-6杯した

フレッシュな状態でテースティングしたらもっとよさが分かったのかもしれないが、何しろ朝も早かったし剪定も昼ごはんも済んだ後だったから全然良さがわからなかった

もっとしっかり意識のある状態でもう一度テースティングしたいと思った

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