スペイン人といってもいろんな地域の人やいろんな経済状況の人がいるので一概には言えないけれど、少なくとも私のお店に来るマドリードの高級住宅地住まいの人たちの好みはほぼ99.9%がリベラ・デル・ドゥエロだ
マドリードから近いこともあってリオハよりも格段に求められる
そしてリベラの中でも名前の知れているワイナリーから出ようとしないのも特徴
そもそも保守的な人たちが多い地域なのでこうなるようだ
せっかくお店には何百種類のワインがいろんな地域から取り揃えられているのに結局売れるのはベガシシリアかパゴ・デ・カラオベハスかカペジャネス、せいぜいこれくらい
逆におすすめを聞かれてもこういった名の知れたブランドからはみでるとお客さんも満足せず次の売り上げにつながらないので保身のためにもコンフォートゾーンから出ない方がいいということを学んだ
これはワイン業界に30年身を置いている店長も言っているのだから本当にそうなんだろう
それから財布のひももめちゃくちゃ固い
スペイン人の思考として、タダより安いものはない(高いならぬ)、お金を払うなんて馬鹿のすることだ、みたいな考えがあるように見受けられるので価値に見合った金額を払うという習慣がないように思う
だからスペインワインはいつまでたっても安いままだし、質はいいのに世界の中でもいつまでたってもスペインのワインは経済的ながぶ飲みワインとしての位置からなかなか抜け出せないのだと思う
ワイナリーはワイナリーでスペイン市場では十分に利益を上げるのが難しいと感じているようで、造ったワインのほとんどを海外市場に売るワイナリーなんてざらだ
ワイン用のブドウ畑の面積が世界一だからといって消費者のほうもワインの価値を十分に理解していろいろと冒険したりしているのかというとそうでもないらしい
もちろんベガシシリアや有名なワイナリーのワインは確かにおいしいし安定して質も高いのだけれど…
先日いったワイナリーもボバルというもともとバルクワイン用に造られていた品種で質の高いワインを一生懸命作っていたけど、このワインが私のいるお店で売れているのをまだ一度も見たことがない
こちらとしてもいつもリベラを飲んでいる人たちにボバルを80ユーロ(1万円くらい)でうるのもちょっとリスキーで、なかなか難しい…
そういえば先日アーティチョークがスーパーで売っていたので買ってみたよ
日本でこういう風に売っているのは見たことがないので珍しいよネ
そろそろ春かあ~
そしてあの地獄のように暑い夏がまたやってくるのか~げんなり…