人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

セブレロスワイナリー見学 -Tierras de Cebreros-

今回スペインに来てから初のワイナリー見学に行ってきた

もともと知っているワイナリーとか興味のあったワイナリーというわけではないのだが、義母が以前仕事の接待で連れて行ってもらったときにとても気に入ったのでぜひ行ってみるといいということだったのでさっそく予約していってみることに

セブレロスとはマドリードの北部に位置するカスティージャ・イ・レオン州の地方で、最近2019年にDOPに指定されたらしい

まだ新しいということもあってかDOP内のワイナリーも20数件しかないとのことで、今回いったTierras de Cebrerosというワイナリーが生産量の20%を占めているという

結構小さなワイナリーだし私も初めて聞く名前なのだが、行ってみるとなかなかに素敵な場所ではないか

このワイナリーはホテルとレストランも兼ね備えているので、今回は一泊することにして一日目のお昼に近くに住む義母と3人でそこのレストランで食事する予約をした

目的地についたらお部屋に荷物を置いて、それからさっそく予約していたワイナリー見学へ

泊まっている人々とそうでない人々が混ざって大体15人ほどいたかな

みんなどっからこのワイナリーの情報を聞きつけたのだろう

醸造タンクや破砕機などを見学した後樽熟成の部屋、瓶熟成の部屋ときてそのあと3種類のワインをテースティング

一番上級のワインは、ワインを圧搾して初めに出てくるフリーラン果汁のみ使用して、2回目以降のものはもう少し安いワインに使うとのこと

樽熟成は小樽でアメリカンオークを主としてフレンチオークも使っているらしい

このワイナリーは白も赤も結構しっかり樽で熟成するタイプのワイナリーのようだ

メインの品種は赤がガルナッチャ、白がアルビージョ・レアルというこの地域で主流の品種が使用されている

まあどこのワイナリーもあんまり汚いと思ったところはないけれど、このワイナリーもめちゃくちゃ清掃というか衛生的に気を使ってるんだろうなあという感じで、どこもすっきりきれいに整ったワイナリーという印象を受けた

テースティングルームにはガイドのワイナリーの人がグラスなどを用意している間に香りのサンプル当てクイズみたいなのが用意されていて、こういう細かい気配りみたいなのがお客さんの心をつかむんだよな~

aroms

テースティングしたのは、若い赤と熟成された赤、それから白の3種類

若い赤は思ったより色が薄くはつらつとしていて香りはまさにラズベリーとかイチゴみたいな赤系果実の香り

ただちょっとアルコールが13.5%の割にはきつく感じられて、そこがちょっと惜しかった

それから白の方は色がレモンというより黄金に近い色で、樽熟成されてるな~という感じ

の割にはそこまで樽感はきつくなく、でもやはりアルビージョ・レアル特有の酸の低さは健在だった

このワインは鶏肉のハニーマスタードソースみたいなのと一緒に食べたら結構いけるんじゃないかなあと思った

実際その日の夜同じレストランで軽く食べに行ったときにヤギのチーズにごま油をぬって甘く炒めたパプリカの上にのせたものとマリアージュしてみたのだけれど、これが驚くほど合ってびっくり

そもそもチーズにごま油があんなに会うなんて思わなんだヨ

catas

gamas

 

それからレストランでチーズとお肉を食す

お肉はここの地域の特産品で、さすがにめちゃくちゃおいしかった

シンプルな分素材の味が十分にいきていてもう大満足

ちなみに食事と一緒にこのワイナリー一番の上級ワインを頼んでみる

なんでもこのグループ、スペインの有名ワイン産地リベラ・デル・ドゥエロにもワイナリーを持っているらしく、上級ワインはそっちのワインということだった

飲んでみると、あのベガ・シシリアも彷彿とさせるような上品な口当たりで、確かに余韻はそこまで長くないかもしれないけどとてもおいしいワインだった

リベラは個人的にはあまり好きじゃないけれど、このワインならさらっと2人でボトル1本開けてしまったというから驚きだ

ちなみに2012年ビンテージ

ribera

 

部屋に帰って十二分に休憩した後はすぐ目の前のブドウ畑をお散歩

全ての部屋がブドウ畑に面しているという粋な造りで四六時中ブドウ達に囲まれた空間だ

racimos

収穫は大体毎年8月中旬から9月中旬にかけて行うとのことだったが、今年は暑かったりする影響もあって1-2週間前倒しになるかもとのこと

もうほんの少しずつ色づき始めている

 

夜は昼と同じレストランでまた軽くワインを飲みながらつまむ

メニューも結構凝っていてどれもとてもおいしいものばかり

昼の雰囲気とはちょっと異なり大人な照明でまた素敵な空間に

マドリードは夜中の3時になってもめちゃくちゃ暑くて寝苦しいけれど、ここは標高800mほどということもあって夜10時にもなると肌寒くなる

こういうところですくすくとブドウが育っていくんだな~そういえば夜のブドウ畑って見たことなかったな~

 

翌朝7時に目が覚めるとやっぱり目の前にはブドウ畑が広がる

山の向こうから日が昇ってきて空気もピンと張りつめてとても心地よい

viñedo

結局試飲した赤白と、リベラで造っているビオニエの白の3本を購入して帰路についた

ちなみに今回は夫の車を整備に出しているのでレンタカーを借りて行った

アウディのオートマがあてがわれたのでせっかくだから私も運転できるようにして帰りは全部私が運転することに

スペインでのほぼ初めての運転がオートバイ&自転車がビュンビュン通る山道で、いろいろと鍛えられたよい旅行になりましたとさ

 

www.tierrasdecebreros.com