以前書いたように、8月上旬に両親がスペインへ訪問して一緒にスペイン北部を回っていた
旅の後半でサンセバスチャンに滞在し、少しだけ足を延ばしてイルスタというチャコリのワイナリーを見学した際のあれこれを記事にしようかと思う
ワイナリーが位置するのはサンセバスチャンから車で30分弱のオンダリビアという街
この街はフランスと国境を接していて、海のすぐあちら側はもうフランスというところに位置している
心なしかフランス側に見える家々がスペイン側よりもおしゃれに見えたのは気のせいだろうか…
ビーチもあるのだが全然人も少なく、ゆったりするならここがいいなという感じ
いよいよワイナリーに到着
そこまで大規模なワイナリーではないが、結構きれいに造られていて、バルやレストランも併設されたおしゃれな空間になっていた
ワイナリーツアーは私たち4人のほかにあと4人ほど
どうもこのワイナリーは結構最近に出来たようで、確か2012年と言っていたかな
もともとここらへんはフランスとの国境ということもあり絶えずじりじりとやりあってきた地域のようで、畑をつくっても結局は荒地になってしまったり手入れが行き届かなかったりと定着しなかったようだ
それを2010年代にもうそろそろいいだろうということでブドウを植えワイナリーをつくったのがきっかけとのこと
このワイナリーの目標は、チャコリの中でもお食事にあうような飲みごたえのあってかつエレガントなものを作ろうというところ
チャコリというとバスク地方で造られている主に白ワイン(赤ワインもある)なのだが、酸味が高くささっと気負いせずに飲めるというのが特徴
チャコリの中でもD.O.は3つ存在する
とくにこのワイナリーが属するD.O.ゲタリアコ・チャコリーナは他の2つのD.O.と比べて早飲み用でかつ微炭酸が残っていることが多い
例えばチョミン・エチャニス(Txomin Etxaniz)というワイナリーなんかがこの系統のチャコリで有名だ
D.O.ゲタリアコ・チャコリーナはサンセバスチャンの西側にあるゲタリアという地域が中心的役割を担っているので、東側の地域にあるこのワイナリーはその意味でも珍しい
Hiruztaの栽培面積は17ヘクタール
ほとんどの畑は南側を向く斜面に位置している
特にこの上の方にある畑の区画はこのワイナリーでも高いワインにしか使われないブドウが植えられている
収穫時期は9月中旬って言ってたかな
臨時の人たちも含めて収穫時は総勢20人で作業するとのこと
熟成用の樽は今この写真に写っているのでほぼすべてとのこと
一番リーズナブルなものはすべてステンレスタンクで発酵、この地域のチャコリ同様少し泡が入るように発酵の途中~終わりにかけてタンクの蓋をしめて二酸化炭素を閉じ込めると言っていた
一番高いクラスのものは樽で1年、瓶で1年熟成させる
これは泡は入っておらず、長期熟成にも向いているように造っているようだ
ちなみにこのワインは年間900本しか生産しておらず、今回ワイナリーショップに売っていたので買ってきた
一番高いクラスといっても30ユーロでとてもお買い得(リーズナブルなのは10ユーロ弱)
白のほかに赤とロゼ、それからスパークリングも作っていて、赤も樽で熟成させている
スパークリングはカバなんかと同じ瓶内二次発酵で、本数も少ないのでピュピートルを使って手でくるくるボトルを回していた
テースティングはすっきり白、ロゼ、真ん中のクラスの白の3種類でピンチョスも1つついてきた
案内してくれたお姉さんも感じがよく、小規模だけど今後も情熱をもって良質なチャコリをつくっていこうという熱意が伝わってきたのでとてもよかった
サンセバスチャンに行ったらぜひ寄ってみたいワイナリー