昨日に引き続き…2日目はワイナリーを3軒まわる
①Château d'Agassac (オー・メドック)
シャトーというだけあってまずはお城に出迎えられる
やっぱこう見た目でまず攻めてくるよね、フランス
ガイドさんは私と同じくらいの年の女の子で、別にそれはよかったのだけれど説明がちょっと頼りない感じ
しまいには先生がかわりに解説を初めて、あちゃちゃ~という空気になる
樽熟成の部屋にはそれぞれのブドウ品種の特徴的な香りを具現化した透明なボールがあり、そこの香りを嗅ぐと本当にイチゴやチョコの香りがするというものが置いてあった
テースティングの建物もまたこれが凝っていて、昔鳩小屋だったところを改造したらしい
それを聞いた瞬間に皆頭上を見上げて糞が落ちてこないことを確認
ワインもおいしかったが何というかあまり印象に残っていないのが実際のところ…
このワイナリーはワインツーリズムにかなり力を入れているらしく、確かに観光客的にはわおポイントがいちいちあってなかなかいいんじゃないかなあ
ただし私たちからするとちょっと物足りない感が満載だった
②Château Lafon-Rochet (サンテステフ)
このワイナリーが私的には一番気に入った
何がよかったかというと、ガイドのお姉さんの説明が端的でわかりやすかったのと、全体的に統一感があったところ
セメントで発酵とブレンディングを行うとのこと
ステンレスタンクもあるのだが、ステンレスタンクは完全に密封されていて空気との接触がないためにやっぱりワインの味も微妙に変わってくるらしく、もしセメントとステンレスとどちらを取るかといわれれば間違いなくセメントにするらしい
各タンクはすべて容量が違く、畑の区画ごとに各容量のタンクで熟成する
この地区は海に近いため年がら年中温和な気候で、そのため霜の被害はあまりないらしいのだけれどその代わり病菌類とか雹の被害は結構あるらしい
収穫物の何割かをそれで失うこともしばしば
収穫は毎年ポルトガルから何十人ものチームがやってくるのだが、25年間毎年同じメンバーなのでめちゃくちゃやりやすいとのこと
ワイナリー全体が小ぎれいにまとまっていて、さすがフランスというワイナリーだった
③Château Lynch Baget (ポイヤック)
こちらのワイナリーは今までとは打って変わって技術革新万歳というかんじのワイナリー
まず出迎えてくれたガイドさんがもうこの仕事長いんだろうなあという感じのベテランの方で、ワイナリーのあれやこれやすべてを完全に把握していますという雰囲気
完全にコンピューター制御された醸造庫
パソコンのボタン一つで抽出のタイミングや時間をコントロールできるらしい
それによって醸造家の労働時間が劇的に改善されたとのこと
でもすべてが機械だけではなくてちゃんと伝統的な製法も続けているよと見せてくれたのがこちら
なぜかワイナリーってアート飾りたがるよね
やっぱこういう土地とか固定資産を所有しているということはそれなりに資本があるからで、有り余ったお金で高い芸術作品を購入したりするからかなあ
芸術を飾ることでワインもいきいきすると言っていたけど信じるか信じないかはあなた次第…
テースティングはこのシャトーのワインと、同じ家族が所有する別のワイナリーのワインが提供される
後で誰かが見てみたら1本200ユーロ(約27,000円)のワインらしい
現地でそのくらいの値段だから日本に輸入されるころには5万くらいにはなっているであろう
そのワインをあろうことか何人かのクラスメートが勝手におかわりをはじめてさすがにガイドさんも怒っていた
こういうところなんだよな~スペイン人がほかのヨーロッパ人から見下されるのって…
それはともかく、このワイナリーをつくった家族は何もなかった場所に小さな街も作っちゃおうということでワインショップやかわいいカフェやらもつくったらしい
そのおかげで少しだけ人口が増えて人も戻ってきたとか
それがまたいちいちおしゃれなんだよな~
今回のボルドーツアーで感じたのは、スペインとフランスすぐ隣でもワイナリーやワイン市場には大きな違いがあるということ
スペインはなんというかどちらかというとワイナリーは農家、作物を一生懸命作ってできるだけ値段を抑えて万人に買ってもらおう、という精神なのに対してフランスは見てくれ第一、ブドウも最良のチームと技術でお金を存分にかけて育ててうちのワインが買えるだけの資産がある人が買ってくれればよい、というかんじ
まああくまでも個人的な意見だけど
どちらがよいとかそういうわけではないのだが、インスタ映えを狙いたいのならフランス、経済的に満足できるのはスペイン、というところかなあ