今週の水木は2日間にわたってGramonaというカバのワイナリーの責任者が講義担当だった
このホームページがなかなかかっこいいよね~
カバってシャンパンほどの特別感はないし、プロセッコほどの飲みやすさと手に取りやすさもないからなかなか日本の消費者の手に届かない気がする
でもカバはシャンパンと同じ伝統方式、瓶内二次発酵で造られているし、シャンパンほどの酸味はないけどそのかわり力強さみたいなのがあって、私は好きだけどな~
スペインって本当に商品を売るという肝心な部分において、なにかいつも欠けてると思う
以前はシャンパンについで第二のスパークリングワインだったのに、今やイタリアのプロセッコにぐんぐん追い抜かれている
それもイタリアのプレゼンがまたかなりスタイリッシュで購買意欲をそそるらしい
カバはスペインの中でも各地にまたがった珍しいDOPなのだが、今回のGramonaはカバの一大産地、カタルーニャのペネデスに位置する
とりわけ彼が熱心に取り組んでいるのがビオディナミ農法
ビオディナミ農法はワイン畑を取り巻く自然環境の力を最大限に生かす哲学のようなもので、信じる人もいればあまり気ののらない人もいる
月の満ち欠けに応じて作業したり、動物とうまく共生したりとビオディナミに完全に則ろうとすればかなり多くの規則があるらしい
Gramonaの畑にはお馬さんが4頭いたり、土壌には様々な昆虫が生息していたり、ワイナリーが所有している近くの森には鳥小屋が設置されていたりと、動物とゆったり畑を耕していくことに重きを置いているらしい
まず1日目は二次発酵する前のベースワインと、そのベースワインに酵母+糖分を加えて二次発酵が終わった後のカバを比較して飲むという授業
手前にあるのがベースワイン、奥にあるのが出来上がったカバ
やはりカバになるとアルコール度が上がったことが感じられるのと、やはり酵母の自己分解によるトーストのような香りが加わることでワインに複雑実がもたらされる
この3つのカバは実際に市場に出ているカバで、やはり真ん中のIMPERIALというカバがその名の通り高級感もあって一番おいしかった
それから今度はカタルーニャの地元品種ではなくピノ・ノワールとシャルドネのカバ
こうして3つ並べると3つの色合いがあってかわいい
これもベースワインとカバの飲み比べ
ベースワインは特に一番左のが西洋のお菓子のような香りがしてあまり好みではなかったけど、カバになった瞬間にそれがうまく統合されていて、出来上がったカバをイメージしながらベースワインを作るのってどんなに大変なんだろうか、と思った
真ん中のblanc de noirsは白のカバに比べて力強さがあって、私は結構気に入った
1日目にテースティングしたカバたち
この右から2つめと3つめのエチケットがちっちゃいプレートのようになっていて、先生が持って帰っていいよと言ってくれたので携帯のカバーの裏側にはってみた
これは今のオーナーが若い時に商品化したカバで、そのころオーナーだった彼の父親が、もし失敗しても大きなエチケットで息子が恥をかかないようにちっちゃくデザインしたとのこと
でもその心配をよそにめちゃくちゃおいしいカバに仕上がってました
これがさっきの写真のピノ・ノワールとシャルドネのカバ
2日目は垂直テースティング
同じブドウ品種、同じ製法で年代が違う7本のカバを飲み比べ
左から、2019/2017/2015/2013/2011/2009/2006で、ブドウ品種がマカベウとチャレッロ
本当に年代ごとに全く味わいが異なっていて、年を重ねるごとにどんどん深みを増していくのがよく分かった
それから年ごとに出来不出来があって、その中でも2011年のものはオーナーも自身をもって絶賛できるほど、まだ熟成の余地があるカバに仕上がっていた
泡も2019年のものは30秒口に含んでいると上あごが痛くなってくるくらい元気なのだが、2013年あたりからいい具合に統合されてクリーミーな泡に変化していった
この垂直テースティングのあと6杯ほどほかの産地のスパークリングワインを飲んだりして、口に含んでは吐き出すようにしていたけどそれでも泡のせいかおなかがガスでパンパンに膨れ上がってしまった
ちなみに最近引っ越したのだが何とこの家、ネットがどうやっても使えないらしい
通信会社と契約して工事にも来てもらったのだが、そもそもの基盤がないので不可能と言われてしまった
なのでブログの更新も少ない携帯のデータをわけわけしながら行っているのであまり頻繁にできないかも…泣