大学院で扱っているテーマは大きく分けて3つに分かれている
其の壱、ブドウ栽培と醸造
其の弐、ソムリエとマリアージュ
其の参、ワインマーケティング
毎週この3つを同時に少しずつ進めていくという授業内容になっている
で6月に卒論を2つ提出した後7月から企業でインターンを3か月行い修士課程が終了するというわけ
昨日の授業はブドウ栽培と醸造についてで、WSETであらかた勉強しているから大丈夫だろうと思ったものの、さらにそれよりも深い微生物学のところまで掘り下げて学んでいる
ただでさえスペイン語な上に自分はずっと文系で物理や化学、生物どれも中学程度の知識で止まっているので理解するのが本当に大変
幸い資料はいろいろとmudleにあがっているのでこれを何度も読み返して復習している
先週小さな課題が出ていて、それが指定されたワインを蔵での醸造や熟成の部分を抜きにしてお客さんにわかりやすいように&魅力的にきこえるように説明するというもの
自然要因の部分、つまり土壌や気候の説明を交えて、でも大事なのはワインの知識が全くない人でもそのワインを飲んでもらえるように伝えるというのがミソ
昨日は指定されたワインを実際にテースティングするという作業をした
私たちのグループは赤白1本ずつのワインをあてがわれた
まず赤ワインをテースティングしてみたのだが正直言って全然おいしくない
提供温度を5℃、15℃、25℃と3種類にして同じワインを比べてみた
5℃は果実味があまりたたず焦げた木の香りがメイン、15℃はかろうじて果実の香りと木の香りが立っていて、25℃はアルコールが鼻につんときて思わずむせてしまった
クラスメートは香りをかいだ瞬間咳やくしゃみをしている人もいて、おそらく大量の亜硫酸(ワインが酸化しないように、またそのほかにもいろいろな効果があるので加えること自体は×ではないが、できるだけ量は少ない方がよい)による軽いアレルギーだろうとのこと
まあそれもそのはず、大量生産用のワインで価格はスーパーで1本1.3ユーロ=170円くらい
はあ。。。このワインをどうやってお客さんに素敵に紹介しろというのだ…!めちゃくちゃ試されている
そのあともう一つ当たっていた白ワインの方はめちゃくちゃおいしくて、これはRiojaのViuraという品種が主に使われているワイン
酸味はそこまで高くなく、かといって低すぎてバランスが取れていないということもなくちょうどよい感じ
口に含むとレモンやグレープフルーツというよりも熟したリンゴの香りがまずふわっと漂って、そのあとはカモミールや白系のお花畑にいるような上品な味わい
そこにほんのうっすらチーズのようなまろやかな風味が加わり後を引くような残り香が
白ワインでもまあ2杯くらい飲めばもうおなか一杯で十分かな、みたいなのも結構あるけれどこれは気づいたらあれ?もう1本なくなってる?!というタイプのワインだと思った 危険きけん
それから私たちのグループ担当ではないけれどめちゃくちゃおいしかったCavaがあるので紹介したい
それがこちら
お祝い事だけどシャンパンではちょっと高すぎてもったいないからしょうがなくCavaにする、みたいなことに使われがちだけど、Cavaの生産者だって一生懸命愛情込めてつくってるのに失礼な!と言いたくなったこちらの1本
まず香りをかいでみると一番最初に印象的だったのがパンやトースト、ヘーゼルナッツの香り
それから口に含んでみると、結構衝撃的だったのはきちんと酸味が保たれているということ
シャンパンと違ってカバは主にカタルーニャで造られていて、その分南下するため酸味をかなり失ってしまうことが多い
そうするともやもやっとした味わいになってしまい、印象がぼやけてしまう
でもこのカバはちゃんと骨格があって、Brut Natureなので甘味もなくすっきりした味わいに
それを補うのがクリーミーだけどはっきりしたきめ細かい泡とヘーゼルナッツの香り
全てにおいてバランスが良くて、これがしかも12€程度で購入できるなんて、これは絶対に個人的に購入したいと思った1本でした