人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

セルバンテスの結婚式

以前スパに行ったときに食事をしたレストランのおじさんに、近くの村でかの有名なドン・キホーテを記したセルバンテスの結婚式を模したお祭りが開かれると教えてもらい、調べたら12月開催とのことだったので試しに行ってみることに

家から車で30分とアクセスも良好

お祭りはセルバンテスの奥さん、カタリーナ出生の地で2人の結婚式も挙げた町、エスキビアス(Esquivias)というところで12月6日から12日の一週間行われる

なかでも昨日、8日はカタリーナとセルバンテスの結婚式を実際に青空劇で再現するというメインイベントが取り仕切られるとのこと

行ってみると思ったよりも大きめの町で、お祭りの参加者もぞくぞく集まっている

で、この結婚式の劇だけではなくて午前中は町のあちこちで同時多発的にセルバンテスの時代(16世紀)の民衆の様子を表現した小芝居が行われた

各地で20分ごとにお芝居が始まり、一つのお芝居は10分程度

お芝居ポイントは9か所あって、お祭りを見物しに来た人たちはどの順番で回っても楽しめるという仕組み

 

実際の様子はこんな感じ

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裁縫をしながら女性たちがセルバンテスや町のひとの噂話に花を咲かせている場面

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町のとある二家族がどちらが素晴らしい家系か言い争っている場面

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井戸の水をめぐる女性たちの言い争いと、それを取り仕切る役人の場面

そしてこの午前中の一連のお芝居がおわると、今度は2時に広場にカタリーナとご一行が整列し、セルバンテスの待つ町の教会へと行進する

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楽隊と、先頭にいる黒いドレスを来た女性がカタリーナ

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見物客全員が教会の前でカタリーナを待つ

午前中の小芝居は9か所に分かれて行われていたので見物客が一斉に集中することがなく、こじんまりした空間でお芝居が楽しめる素晴らしいアイディアだと思った

更に町全体の雰囲気がおそらく当時からあまり変わっていないようで、その風景をうまく切り取ってお芝居の背景にしていたのもとてもよかった

脚本も当時の文献を研究して練りに練ったんだろうなというのがよく表れていたし、衣装も細部まで凝っていてとても美しい

役者さんはこの町の人々なのかな?びっくりするくらい熱の入った演技でこの日のために一生懸命練習したんだろうな~

とにかく期待と想像をはるかに超えたとっても素敵なお祭りでした!

 

ちなみに外国人観光客とは一人もすれ違わず、おそらくスペインの中でも私たちみたいに周辺の町からやってきたんだろうな~という人々ばかり

かなりアットホームというかみんなが知り合いという雰囲気で、これぞスペインの神髄というのを垣間見れたのも楽しかった

サグラダファミリアやプラド美術館ももちろん素晴らしいけれど、こういうところにこそ旅の醍醐味があるんだよな~

そしてこれを機にドン・キホーテ、読んでみようかな…!