人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

スペインの住宅事情は本当にひどい

今まで私はスペインで最初の学生寮を含めて6件の賃貸を経験してきた

そして一度も満足のいく家に出会ったことがない

 

1. 学生寮(マドリード)。ワンルーム&キッチンシェアで800ユーロ。中心地から電車で20分程度で回りにはスーパーもない。家賃が高すぎる。

2. 大家とシェア(マドリード)。大家だけかと思いきや認知症の母親も一緒に住んでいた。母親が勝手に私の部屋に入ってきたり、冷蔵庫に置いてあったものを勝手に食べたりされた。

3. 中心部のシェアハウス(マドリード)。借りた段階でリフォーム中で、勝手に工事の人が入ってきたり、大家が断りもなく勝手に私の部屋に入ってきたりした。リフォーム完了後も完成とは程遠く人が住めるような家ではなかった。

4. エアビーとのシェア(サン・セバスチャン)。中心地からやや遠く、エアビーとのシェアなので誰がいつ同居人として入ってくるかわからない。夏になると冬の600ユーロから家賃が1200ユーロに倍増するらしかったので退去するしか方法はなかった。

5. ピソ全体を賃貸(サン・セバスチャン)。本当に珍しく大家さんがめちゃくちゃいい人だった。ただ家自体がかなり古く最後の1週間は水漏れのせいで水が使えなかった。常にカビのにおいがした。

6. シェアハウス(マドリード)。立地は良好だが大家の頭がおかしい。

 

この一番最後のマドリードのシェアハウス、こんなひどい大家は初めて出会った

家賃は一室490ユーロ+光熱費

立地はアトーチャ駅から10分、最寄りのメトロから3分と良好

私含め3人とのシェアで、ルームメイトとの関係も良好

バスルームは2つ

 

とまあ物件自体は特に悪いところもなく、むしろ恵まれていた方だった

が、しかし大家がひどかった

まず最初に居住を開始するときに、契約書に「各部屋に南京錠をかけられるようなとっかかりがドアについているので、室内で起こった盗難についての責任は負わない」とあったのだがそのとっかかりがどう見てもドアについていない

大家に連絡すると、「私が持っている別のピソにはついている。今まで自分のピソで盗難が起きたことは一度もない」とどうでもいい情報をよこしてくる

そんなことはどうでもいいのでだったら契約書の「とっかかりがついている」という部分を削除するかと提案したところ、その日にお粗末なとっかかりをドアに取り付けに来た

puerta

 

同じルームメイトは、今まで月の1-5日までに家賃を払うという項目に際してちゃんと払っていたのだが、あるひとつきだけ5日に振込み、運悪く金曜か土曜とかだったので大家にお金がつくのが次の週になってしまったことがあった

5日に振り込んだ時点で振り込み完了の画面をスクショして送ったにも関わらず、家賃滞納だと言いがかりをつけてきた

そしてあろうことか滞納日数分の家賃を請求してきたのである

そんなことは契約書のどこにも書いていないので、ルームメイトが「その条項が契約書にあるなら写真をとって見せてください」と連絡したところシラをきってこの話はなかったことになった

 

そして退去するにあたり大家は最初に賃貸人から受け取った保証金を返さなければならない

今回の場合は家賃1か月分の490ユーロである

最終日、鍵の返却日にそこから12月分の光熱費を差し引いた金額を指定の口座に入れると言われていたのでそのつもりでいたのだが、先日メールが来てびっくり

保証金の返金がないどころか私が40ユーロ払うことになっているではないか

で、内訳は何かというと

光熱費:約80ユーロ

テレビのリモコン代:10ユーロ

マットレスの布にしわがついたから:50ユーロ

錠前交換:105ユーロ

パティオ(中庭)側の壁に汚れが付いたのでクリーニング代:300ユーロ

 

テレビのリモコンはもともとなかったし、なんならテレビなんて一度もつけていない

マットレスの布にしわがついて50ユーロって、じゃあ床で寝ろというのか???

「不適切な使用によって」ついたしわだといいがかりをつけられているけど、ベットの上で寝るのは大家にとって不適切な使用方法なのだろうか???

ベットの上に劇薬をこぼしたとか、車で上から何度も轢いたとかそういうのが不適切な使用なのかと思っていた

しかもなんの領収書もなしにその50ユーロという計算はどっから出てきた?

どうせマットレスの交換なんてせずに家でおいしいエビでも食う代だろうが

そして錠前交換????仮にも3人住んでいたシェアハウスで、まずなぜ私だけに負担させる???

鍵のコピーなんてしていないことは100回くらい大家に言ったし、それを信じるか信じないかは彼女の問題であって私の問題ではない

そもそもそんなに心配なんだったら最初からコピーが作れない錠前をつけていればいい話である

パティオの汚れに関しては、確かに私、というか友人の仕業で、やらかした友人はクリーニング代は支払うと言ってくれている

がしかしこの300ユーロも領収書がなくどっからきたかも謎

そして私は実はこの建物全体の管理組合の長ともちょっと仲良くなってコンタクトをもっているのだが彼女曰くまだ汚れたままでクリーニングする話なぞ聞いていないと言っていた

どうせこの300ユーロもあほらしい大家の夕食に消えるんだろう

 

私が払うべきは光熱費とまあ10ユーロくらいいいかということでリモコン代、そして領収書があった時のみ壁のクリーニング代だと主張してメールを送ったのだが、返ってきた返事を見てこの人と争っても埒があかないと思った

こんな貧相大家に私の大事な時間と労力を費やすのもあれなので、500ユーロくらいくれてやろうと思う

 

世の中にはこういう驚くほど貧乏人の思考を持った人間がうようよしている

そしてスペインは特にひどいと思う

実際にお金があるかどうかではなく、心の問題である

家を借りて、そして実際に住んでみて保証金が返ってくるまでどんな家にあたるか本当にわからない

今回は運が悪かったと思うようにして、これ以上ひどい家に当たらないことを今後願うのみである