スペインは何を隠そう(?)「働く」という文化が全く持って崩壊状態だ
これは前からうすうす気づいていたが、隙があると同僚とすぐおしゃべりするし、ケータイ見たりパソコンで仕事してるのかなと思いきやネットショッピングしてたりと彼らが本当に働いている姿は1日8時間のうち10分くらいしか見かけないと思う
日本だってそりゃちょっとくらいは仕事中におしゃべりするけれど、業務に支障をきたすまではしない
以前ワーホリで働いていた旅行会社は日系企業で上司も日本人だったし、一緒に働いていたスペイン人の同僚もどちらかというと日本人よりだったのでそれなりにみんな真面目に働いていた
今回はフランス資本とはいえまわりにはスペイン人(とイタリア人とフランス人とアルゼンチン人)しかいないバリバリのスペインの企業である
そりゃあみんなおしゃべりに花が咲くわなあ
嘘だと思われるかもしれないが、スペインではせっせと働いたほうが愚か者、適当に仕事してできるだけサボる人が賢い人だ、という文化が本当に存在する
実際バルセロナ人の上司も全く同じセリフを口にしていた
だからお客としていろいろなサービスを受ける際、その質の低さに本当に気が滅入ることがほぼ毎回ある
旅行として数日滞在するにはご飯もおいしいし最高の場所だけど、住むとなるとイライラすることのほうが多くもうこんな国もう勘弁だと思うことがしょっちゅうある
そんなインターン生活で一人だけ無給かつ真面目に働いていてもバカみたいなので適当のお店ふらついて携帯をいじったり同僚と話したり週末の予定考えたりしている
一番時間が早く過ぎてくれるのは搬入作業の時で、ソムリエが仕入れたワインを実際に棚に並べるという単純な作業なのだが意外とワインのエチケットを何度も何度も見てどんなワインか興味を持って調べることもできるし、何ならそこら中にいる同僚のソムリエにどんな風味のワインか質問したりおすすめしてもらったりできるのがとてもよい
同僚もワインの話となると嬉々として話してくれるので共通の話題が持てるのはいいことだと思う
インターンでもなんでも、働いているとすべてのワインが25パーセント割引で購入できる
これを使わない手はないと、週に2, 3本は同僚におすすめを聞いたり自分で気になったワインを買ったりしている
例えばこんなワイン
- D.O.Ca Rioja, Viña Gena 2018 (Tempranillo)
- D.O. Ribeiro, Eidos Ermos 2020 (Albariño, Treixadura, Lado, Torrontés)
- Alsace, Domaine Amélie & Charles Sparr Intuition 2018 (Gewurztraminer)
一番左のリオハは、まだお店に入っていないワインでテースティング委員会が残していったものを家に持って帰ってきた
私の好みのちゃんと骨格はあるんだけど、タンニンもアルコールも主張しすぎずすべてのバランスが取れているワイン
真ん中のは私の好きなガリシアのブドウ品種、トレイシャドゥーラのワインで、熟したフルーツの香りかつちゃんと酸もある繊細さを兼ね備えたワイン
一番右はアルザスのゲヴュルツトラミネールで、これまた私の好きな品種
アルコール度がめちゃくちゃ高くて、超フルボディなワインだった
- D.O. Jumilla, Casa Castillo La Vereda 2020 (Monastrell. Garnacha)
このほかにも結構おいしかったのが、スペインの南東、ムルシアに位置するフミージャのワインであるCasa Castillo
これは一番最近のヴィンテージがパーカー100点をとったと一世を風靡したワイナリー
モナストレル主体でがっつり重いかと思いきや果実の風味もちゃんと利いていてとてもおいしかった
- VDLT Castilla y León, Alvar de Dios Camino de los Arrieros (Juan García, Rufete)
下のワインは同僚に強く勧められて購入した一本
その同僚はどちらかというと軽めの赤が好きな人で、すごく飲みやすくこの時期にピッタリのワインだった
リベラデルドゥエロと同じカスティージャ・イ・レオン州のワインだけど、リベラの力強さを想像したらあらびっくり、なんて軽いワインなんだと驚くような一本
このボデガは結構そういうワインが多いみたい
私がいつも好んで飲んでいるタイプのワインではないけどそんな私でもおいしく飲めました
休憩室にワインが置いてあって自由に試飲ができたり、新しいワインやその週にプロモーションしたいワインを勤務中に飲んだりとテースティングできるときはどんどん飲ませてもらってる