人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

インターンがはじまった

今週の火曜日からワインショップでのインターンが始まった

マドリードにあるかなり大きめのワインショップで、扱っているワインも多い

今は8月でマドリード自体に人があまりいないのでお店もかなり閑散としているけれど、9月になるとどっと人も増えてにぎやかになるらしい

私はどちらかというと接客はあまり得意ではなく、むしろ嫌いな方で、最初にインターンの仕事内容についてお知らせが来た時メイン業務は接客よりも商品を棚にしまったり注文を受け取ったり郵送したりするのだという印象を受けていた

だが実際は初日からお店に立ってお客さんの相手をする業務がほとんどのようで、聞いていたのと話が違う

しかも専属で業務を教えてくれるスタッフがいるのかなと思いきや特に誰とは決まっていないようで、インターンという名の無給で働かせられるけど別にいてもいなくてもどっちでもよい駒みたいな印象

もちろんまだお店で扱っているワインがなんなのかもよくわからないし、ましてやテースティングもしていないのでお客さんが来てもたいていは他のソムリエにつなげて、あとをくっついて回ってどういう案内をしているのか聞くという作業がほとんどなので正直結構きつい

たまにお店のスタッフが棚卸や陳列をしたり、在庫を数えたりするときに多少手伝ったりはするけどそれも大体30分くらいで終わるので、一日8時間ぼーっとつったっているのは結構退屈だ

とりあえず毎日ちょっとずつどこにどの商品があって、そのワインはどういう特徴と味わいを持っているのかをウェブで調べたりして時間をつぶしている

 

幸いなことに周りのスタッフは愉快な人たちが多く、雑談をするには事欠かないので助かっている

しかもみんなソムリエとしての知識量はかなり豊富で、彼らから学ぶことはめちゃくちゃ多い

まあここはスペインなのでお客さんも、インターン中で~といえばみんな事情を理解してくれるし、そんなに肩肘張らなくてもいい風土なのがまだ救われている

日本みたいに全員が全員パーフェクトじゃないとダメという空気はお客さんのほうからも店員のほうからも感じられないのでそこは楽かな

もちろんソムリエとして正社員で働いている人たちはちゃんとプロ意識もってないとだめだけど

 

ほかの国はよくわからないけど、スペインはこうやって私立/公立の大学院やFP(公立の専門学校みたいな)なんかで課程を修了する際、大体こういうインターンが強要されることがほとんど

同じバスク・クリナリー・センターの同じマスターをやった子がお店にいるのだけれど、彼は学部のほうも経験したらしく、学部の方だと1年に1回インターンが必須らしい

話を聞くと最終的には5か月のインターンなんかもあるようで、結局合計すると1年間ほど無給で働いていることになる

企業も学校も結託して若者の失業率の高さをいいことに都合よく生徒を使いすぎだとおもう

働いたら少しであってもそれなりの対価は支払われるべきだ

そして学校は、実際に企業でどんな働きをするか間近で見られるいい機会を与えてやっている、という態度でいる

 

1日8時間、週5日であと3か月残っているけど何とか乗り切りたい

そしてちょっとでも日本に帰って身になるものがあれば少しはすくわれるかな…