皆さんお久しぶりです!
この1年は日本で仕事しているだけだったので記事にできるような面白いネタもなく…
ようやく先日受けたWSETの結果が出たので、その内容をまとめようかなと思います
気になる結果は…
Theory: Pass with Distinction
Tasting: Pass with Distinction
Overall: Pass with Distinction
でした!!わーい😄
WSETとは
WSETとはイギリスに本部があるワイン&スピリッツの教育機関です
こちらの機関がワイン/スピリッツ/日本酒などアルコールに関する検定を用意しており、今回私はワインのlevel 3を受験しました
日本ソムリエ協会の資格が日本国内のみ通用する資格であるのに対し、WSETは世界のどこでも通用する資格です
コースプロバイダーと呼ばれる認定校に通うこと(たしかオンラインのコースもあるはずですが)が受験の条件となります
この試験は日本語と英語の両方の受験が可能で、私は日本語で受験しています
自身のワインとのかかわり
ワインの勉強を始めたのは去年の夏頃からで、それまではただワインを人よりちょっと 多く飲むかな?くらいの人間でした
ワイン業界での就業経験があるわけでもなく、先ほどの日本ソムリエ協会の資格勉強もしたことがない、ただの一般吞兵衛
しかしコロナ禍で行こうと思っていたスペインに行けなくなったり、計画の変更を余儀なくされた中で何かこの期間中に資格の1つや2つくらいとっておいた方が今後のためになるだろうと思い受験を決断しました
まずは去年の夏始めたのは今回取得したレベルの1つ下、level 2の受験から
level 2のコースを合格したうえでlevel 3を受講しました
level 3試験内容
試験は大きく2つに分かれており、1つが理論、もう一つがテースティングです
この両方で55%以上を取得することで合格となります
理論は更にマーク式が50問、記述式が大問4問と分かれており、この記述式が最大の関門であります…
また、合格・不合格の中でも得点によって結果が異なり、上から順番に
Pass with distinction 合格(優)
Pass with merit 合格(良)
Pass 合格(可)
Fail 不合格(不可)
Fail unclassified 不合格(分類外)
となっています
分類外って相当きつい表現だな。。
level 3受講にあたって
受講資格は成人ならだれでもあるのですが、全くの無知識で始めるのはかなりきついかと思います
level 2を取得していたり、ワイン業界で働いていたり、日本ソムリエ協会の資格を取得していたりとあらかじめ何らかの知識がないとついていくのは厳しいです
先生もある程度受講生に知識がある前提で授業を進めます
(例えばこのブドウ品種はどういう環境で最も生育するか、どういった風味が特徴的か、など)
勉強法:理論
さて、ここまで大枠ですが、(ためになるかどうかは置いておいて)私がどんな風に勉強したか参考程度に記録します…
まず理論ですが、絶対に欠かせないのが予習・復習!
そんなの当然だろと思われるかもしれませんが、めちゃくちゃ重要です
特に予習!予習しないと授業についていけません
予習の方法としては
1. 教科書をもらった時点でコースが始まるまでに一周目を通しておく(ざっと、今後の勉強に対してわくわくする程度でよい)
2. 授業のシラバスを参考に、学習する範囲の教科書部分を読み込む
3. 同じく、学習する内容の教科書部分をまとめる
を実践しました
特にまとめる部分ですが、「こんな感じで記述問題出そうだな~」とセルフ問題出し合いごっこする形式でワードにどんどんまとめていきました ↓例
そして復習は、
1. 予習で使ったワードに、授業で学んだ点を書き加える
2. このワードに基づいて母に問題を出してもらう
3. あらかじめ配布された地図をコピーして、主要なブドウ品種やワインのスタイルを書き込む→ことあるごとに見返す
ワードをつくって自分で答えを隠して心の中で回答を唱える、でもいいのですが、実際に口に出すことでまた余計覚えやすくなるんですね~
自分の声を自分の耳で聞いてまた脳が覚えてくれるのでしょうか
それから地図もかなり重要です
位置関係がわからないとどのような気候帯に属するかもあやふやになるし、そうなるとどういったブドウがどんなスタイルで造られているのかもうまく捉えられなくなります
WSETの厄介なところは、過去問や練習問題が非常に少ないということでした
少ないながらも2つほど活用していたサイト/チャンネルがあるのでご紹介します
1. Thirty Fifty (英語)
こちらは前回level 2の時に先生がとても良いサイトと紹介されていて、実際使って合格したのでlevel 3でもお世話になろうと登録してました
有料ですが、25ポンドで模擬試験のセットが4つほど参照できます
記述形式の部分も網羅されており、ちゃんと解答も付属しています
これを何回かやるだけで結構定着しました
2. Wine With Jimmy (YouTubeチャンネル)
イギリスのJimmyさんという先生が開設されているチャンネルで、かなりのコンテンツが無料で公開されています
1つの動画がエリアごと(ローヌ南部や南アフリカなど)に2-30分のボリュームできれいにまとめられていて、その中でも教科書に沿って重要なブドウ品種やスタイル、気候や土壌の特徴などかなりわかりやすい英語で説明してくれています
中でもほとんどの動画の最後に練習問題がついていて、それを解くだけでかなり力になりました
ユーチューブでもいろいろな方がWSETの試験解説をされているようなので、自分に合った方を探すのも良いと思います
勉強法:テースティング
これがまた本当に苦手でした
理論はある程度勉強すれば定着しますが、テースティングは捉えようがなく…
授業で毎回テースティングをするのですが、当てられて答えているクラスメートはちゃんと香りや味覚をとれているのに、私は「え!?そんな香りした?!」と冷や汗をかくばかり…
逆にすごく複雑な香りだと思ってたくさんコメントを書いたものに限って「シンプル」なワインなこともあり
家に帰ってから必死でいろいろなワインを飲み比べました
その時に買っておくべき小物は以下の2つ!
1. 国際規格のテースティンググラス
エノテカで1脚ごとに販売されていたのでこちらを3脚購入
グラスによって同じワインでも香りも色も異なるので、実際の試験になるべく近い状態で練習しました
2. 栓を抜いたボトルワインが酸化しないようにするアイテム
こんな感じのアイテムを、以前ドイツに行ったときにお土産で購入していたのでこちらを愛用しております
ワインコーナーなどによく売っているものでよいかと思います
ブラインドテースティングをするのに一気に3本や4本ボトルをあけるのに酸化したらもったいないし、味が変わってしまうのでこちらのアイテムも必須です
この2つを使って、本当に単純にワインを買ってきて→(また)母に順不同に注いでもらい→テースティングコメントを書く→どのワインだったか当てる
というのを何回も繰り返しました
例えば3本購入するとしたら、1本目はCono Surみたいなシンプルだけどデイリー使いに優秀なワイン、2本目はオークを使用しているが比較的若いワイン、3本目はオークを使用していて熟成もある程度された4,000円くらいのワイン などバリエーションを持たせました
もう毎回財布が悲鳴を上げていましたが、投資だと思って身銭を切りました…
それから、ブラインドではないけれど楽しむ用にワインを購入した場合でも、必ず食事と飲む前にこのISOのグラスに入れて本番と同じフォーマットでテースティングコメントを書くようにしました
本番はSATシートという「風味の表現の際にはこういったワードを極力使用してくださいね~」という紙ももちろん持込禁止のためすべて頭に入れていかなければなりません
評価しなければいけない項目もすべて決まっているので、どれか一つでも落とすとそれだけでとれるはずの点数が取れなくなってしまいます
毎回コメントを書くことでフォーマットにも慣れるし何を書くべきかもわかってくるし、絶対に書いておいた方がよいと感じました
あとは他の人はどんな風な勉強してるのかな~と調べたり…
その中で割と参考になったのが、試験の時に甘口白ワインが出たら先に赤ワインのテースティングコメントを書くべし!と紹介されていたブログでした
本番でも甘口が出たのですが、甘口の風味と香りが強すぎてそのあとに赤のほうを回答していたらわけがわからないことになっていたなあと
いろんな人の体験談を参考にして正解でした
まとめ
Level3の合格はまだほんのスタートラインに立ったのみで、これからこれを使ってどうするかが問題になってくるかと思いますが、ひとまず合格してほっとしております
かなり長丁場だったし、途中緊急事態宣言でスクールが休校になりかなり間が空いた後、範囲が終了するとすぐ次の週試験みたいなかつかつの日程で結構きつかった…
常にモチベーションを保ちながら毎日仕事も勉強もで、好きなゲームの時間も減らさなきゃならなかったし…(決してやっていないわけではない)
だからこそこうやって頑張った結果が身を結ぶと本当にうれしいです!
毎日手伝ってくれた母にも本当に感謝しております~
そして実は来年の1月からスペインにまた行くことになりました(懲りないなあ)
これについてはまた記事にしようかと思います!