人生いちどきり

後悔先に立たず!紆余曲折あり今はマドリードのワインショップでソムリエとして勤務中

【El Desorden que Dejas】おすすめのドラマ②

前回の記事からすでに160日以上たっているようですが、、、

今年も毎年のように年の瀬がやってきました

図らずも今年がこんな1年になってしまったので、前進と変革の年になるはずが蓄積と我慢の年になったかな

でもその中でも自分のやりたい方向がなんとなく見えてきて、それに基づいて貿易実務検定や、国際的なワインの検定WSETを受けたりして将来の自分に備えています

船会社に転職もして、世の中の動きがいかに物流に影響を及ぼすか、勉強になって面白い業界です

WSETはまだlevel 2(初級レベル)の結果が出ていませんがすでにlevel 3(中・上級レベル)に申し込みこつこつ教科書を読み進めています

ワインの世界って本当に奥深く、知識をつけたうえで飲むとより一層楽しくなりますね

ワイン店の店員さんに、自分の好みをより的確に言葉で伝えることができるようになったり、それによって店員さんももっといろいろな世界を教えてくれたり、毎週毎週同じ店舗に通ってひたすらワインや料理の話をして盛り上がっています

 

近況報告はこんなところにして、記事のタイトルにもあるドラマ、先日なんとなーくNetflixをつけてなんとなーく一番上に出てきたドラマをなんとなーくクリックしたらそれが面白すぎて2日で全8話見切ってしまった

あらすじ

スペインのある村の新任高校教師が赴任先にやってくると、前任者は自殺したと伝えられる

しかし彼女の面影に触れるうちに自殺ではなく他殺なのではないかと疑い始める

これ以上立ち入らないほうがいいという村の人々の警告をよそに独自に事件の謎を突き止めようと試みるが………

面白ポイントその1*えもいわれぬ村の鬱々とした雰囲気

以前このブログでも紹介した"La Casa de Papel"はマドリードの中央政府をど派手に敵に回す話だったのですが、今回はもっとなんというか陰湿です

vidasolohayuna.hatenablog.com

舞台はSantiago de Compostela、あのフランスから続くお遍路、Camino de Santiagoと同じ州に位置する村

この物語では架空の村のようですが撮影はOurenseという町の近くで行われたようです

ちなみにSantiagoの大聖堂はこんな感じ

Santiago

なんか暗いんですよ、この石畳の街並みといい曇り空といい

スペインというと太陽さんさんのイメージが強いですが、北のほうに行くとガラっと雰囲気が変わります

このSantiago de Compostelaの位置するガリシア地方では年間150日雨という話も

3日に1回は雨が降ると考えるとそれだけで気がめいります

雨のせいでしょうか、敷き詰められた石畳ももう苔むしちゃってます

このドラマでもその情景がうまく取り入れられていて、画面みているだけでなんだか空恐ろしい気分になるんですよね

それがまた主人公の置かれた状況とうまく合っている

窓に大雨が打ち付けて飼っている大型犬がわんわん吠えている景色だけでなにか嫌な予感がします

 

赴任先の高校は、高校とは思えないほど荘厳で美しい校舎

でもやっぱりどこか陰湿です

それは辺りのの雨に濡れた雑木林のせいなのか、石造りの灰色のせいなのかわかりませんが、、

 

あと意外だったのは主人公の夫一族が経営するレストランのすぐそばに天然の温泉が湧いていて、村人がよく浸かりに来ていたこと

スペインにも温泉あるんだ~

面白ポイントその2*閉鎖的な村人

日本映画のTRICKを思い浮かべてもらえばわかるかと思いますが、やっぱりどうしても村というのは閉鎖的に描かれるようなんですね

主人公はもともとどうも自分の母親と夫とともにA Coruñaに住んでいたようなのですが、母親の死をきっかけに夫の実家のあるこの村に引っ越すことに

A Coruñaもこの村も同じガリシアにあると思うのですが、どうもこの主人公はガリシア語をしゃべらないようです

(ということは両親がガリシア出身ではないとか??ちょっと背景聞き逃しました)

赴任先の高校の近くにバルがあり、そこでよくコーヒーを飲んでから出勤したりするのですが、そのオーナーがガリシア語で話しかけるんです

言葉がわからないって結構それだけで村八分にされた気分になりますよね

しかも小さい村なのでほぼ全員お互いがお互いをよく知っているという状況の中で部外者がやってくる…となるともう想像はつきますね

頼れるのは夫だけ…と思いきややっぱり夫もこの村で生まれ育ったわけで、one of themなわけです

この主人公がどんどん孤立化していく状況がうまーーく描かれていました

面白ポイントその3*やっかいな生徒たち

これはちょっと昔のごくせんを思い出しましたが、まあこういうドラマに出てくる高校生って一筋縄にはいきません

前の先生がよかったーとかなんとか言って主人公を執拗にいじめてきます

しかも彼らはネットを駆使して、知られたくないようなプライベートな出来事を使ってゆすってきたり…

主人公はもともと母の死をきっかけに精神的な闇を抱えていましたが、それでも果敢に生徒たちを一生懸命手懐けていこうとする姿にこっちの心が痛くなります

生徒も生徒で様々な事情を抱えている子が多く、思春期の葛藤の中で彼らなりにもがいている一面も

この生徒の中にArón Piperという役者さんがいるのですが、この人別のNetflixのドラマ、"Élite"でも大活躍してました

いやーこのÉliteも結構面白かったのでぜひ皆さんに見てほしいです

面白ポイントその4*もう一話、もう一話と続きが気になる仕掛け

このドラマ、一話ごとに終盤に「え…?!」というポイントを入れてくるんですよね

そうすると次も見たくなる、また次も見たくなる

そうしているうちにあっという間に見終わってしまうという恐ろしいドラマです

話のテンポもちょうどよく速いし、かといって飛び飛びで意味が分からないというわけでもない

1話がだいたい45分というのも長すぎず短すぎずでちょうどいい

しかも今のところ1シーズンしかなく、話がちゃんと完結するのもよい

そういえば最近見た"The Queen's Gambit"というドラマも1シーズン完結でめちゃくちゃ面白かったのでおすすめ

 

 

今までNetflixのスペインドラマは10本ほどみていますが、これが一番面白かったといっても過言ではないかもしれない

たしかこのドラマも日本語の字幕を付けることができるはずですので是非!ぜひ!おすすめしたいです

 

ちなみにガリシアといえばガリシア風たこ

pulpo

マドリードで食べたこのたこもめちゃくちゃおいしかったですが、ふらっと入ったレストランで食べた本場のたこは想像を絶するおいしさでした