先月末は私の誕生日だった
今回は結婚式もあったし、渡航費用とかその他もろもろ初期費用でかなりお金を使ったので今年の誕生日は控えめに、お友達と3人でマドリードのお米料理屋さんでごはんを食べてあとは家でいいワインを飲もうということになっていた
ワインは安めのプロセッコと、ちょっと贅沢に60ユーロのプリオラートを事前に買っておいていた
そして友達がレストランを予約してくれていたのであとは当日マドリードに行くだけ…のはずだった
車でいつものようにマドリードまでGPSを設定しさあ出発となったのだけど、家を出てからまるでGPSと反対方向に車が進むではないか…!
おかしいなと思っていると、マドリードには今日ではなく2日後に行くと告げられる
頭の中がはてなはてなな状況になる中、夫が手書きでメモした目的地までの大体の道筋が書いてある紙がダッシュボードに入っていたのでそれをもとにどこに行くかもわからないままナビを続ける
そして車はどんどんマドリードから離れて、カスティージャ・ラ・マンチャも通りこして何とバレンシア、ムルシア方向へ
ここでやっと目的地はバレンシアのカルペという街だと伝えられる
どうやら海辺の街みたいで、水着持ってくればよかったー!というと、もうすでに水着もタオルも車にしっかり積んでいるとのこと…!
いつの間に私の引き出しを探っていたのか全く気付かなかったよ
そういえば言われてみればこないだ買い物行った時も夫はビーチ用タオルと水着を買っていたし、海は好きか聞かれたり、バレンシアの名物arroz a bandaの話題がでたりとヒントはいくつもあったのに私はとても鈍感なので何一つ気づかなかった
今回の予定は友達もぐるになっていたので、ほんとうにマドリードのお米を食べに行くと疑ってやまなかったのだった
夫はこういうサプライズがとてもうまいのである
そんなこんなでついたのは海が見える最高の部屋
このまちはこのさきっちょに突き出ている岩が有名らしい
すぐそばのベニドームやアリカンテ、バレンシアは観光客でごちゃごちゃしたビーチなのに対し、こちらはあまり知られていないのかとてもゆったりして人もそこまで多くなく、浅瀬も結構続いているので海水浴にはもってこいだ
ひっさびさに海で首下までつかるという経験をした後はお待ちかねの夕食
皆さんもうすうす気づいているかもしれないが、私も彼も食べることがとても好きで、旅行というと見どころスポットなんかよりもレストランを真っ先に見る人種である
今回も例にもれず彼が事前にリサーチして予約してくれたレストランへ
見てくださいこの黄金色に輝くしっかり一粒一粒が立ったお米
これはarroz a banda(アロス・ア・バンダ)というバレンシア州の中でもアリカンテという地域の名物料理
パエリアもバレンシア発祥のお米料理だけれどパエリアはウサギと鶏肉がメインの材料なのに対し、こちらは魚介の出汁で煮込んでエビやイカを混ぜ込んだまさに漁師メシ
魚介類が大好物の私にとっては願ったりかなったりな一品なのである
そしてここのレストランのこのお米料理、一口食べてもう悶絶
こんなにおいしいお米料理は食べたことがないというくらい本当においしくて、食べ終わった後おいしすぎてもはや食中の記憶がなくなっていたのでトランス状態になっていたのかもしれない笑
やっぱり地元のものはその場で食すのが最高の贅沢だなあとひしひしと感じた
このレストランは海に面した観光客でいっぱいの場所から少し離れた市内にあり、お客さんも全員顔見知りの地元客のみというところで、こういうところにこそ名店ありだなあと身をもって思い知った
そんなお店の名前は "El rincón de Calpe"
カルペに立ち寄った際はぜひ
夜は部屋のバルコニーでプロセッコを飲みながら夜中までビーチではしゃぐ若者たちを親のような気分で見守っていた
2日目はホテルの朝食ビュッフェを堪能した後すぐ隣町のアルテアというところへ
なんでもこの町はスペインでも美しい町として有名らしい
たしかにたしかに、まるでポストカードに使われそうな街並みが続く
崖に沿って白いおうちが所せましと並んでいる
途中丘の中腹から見える景色は絶景だ
ギリシャとかイタリアにもこういうとこあったよね
お店もセンスの良い洋服屋さんや芸術家の手作り小物であふれる
一番驚いたのはアジア人観光客に一人も出くわさなかったこと
こういうの日本人だったら飛び上がって喜ぶように思うんだけど、やっぱりミハスとかアンダルシアのほうが有名なんだろうなあ
この町自体そこまで観光客で飽和している感じもなかったし、行くなら今がおすすめ…!
地中海といえばバルセロナやバレンシア(州ではなく都市として)、アリカンテにも行ったことがあったけどいつも人が多すぎて町も汚いし全然好きになれなかったのだけれど、今回のカルペとアルテアで一気にイメージが変わった
やっぱ行くならこういう小さな町だなあ…!
そして私の知らない間にこんな素敵な計画を立ててくれていた夫には感謝感激雨あられだ!