人生いちどきり

後悔先に立たず!紆余曲折あり今はマドリードのワインショップでソムリエとして勤務中

マドリードの住宅事情

ここ数日ほんとに体調がすぐれずブログもなかなか更新できなかったのですが、やっと回復にむかっております

無駄に有給を使ってしまった…

 

ところでマドリードの住宅事情についてですが、正直非常に悪いです

何をもって悪いというかというとまず家賃

その部屋でその値段?!という物件が多々あります

しかも年々家賃は向上してきています

平均年収は変わらず低いのに

 

私が住んでいるピソは450€でシェアハウス、リフォームを終えたばかりでバスルーム2つ、中心地から徒歩15分と聞こえはいいですが実際は超欠陥だらけ住宅

まずバスルームと称するものはあるものの実際使えるのは1部屋のみ

その1部屋もシャワーとトイレの境がなく、シャワー入るたびに水びたしに

それからキッチンと呼ばれる空間には流し台がついた板が高い位置に設置されているのみ

あまりに高すぎて踏み台がないと作業ができません

4部屋あるうちすべての部屋に鍵がなく、家主が勝手に部屋に出入りする始末

窓も一つは開かずの窓、もう一つは今までにみたこともないようなおそろしく不格好な窓

日本でいう5階に位置しているもののエレベーターなどないので毎日階段

家主は最初は信頼のおける人だと思ってましたがドケチ、このピソに一銭も費やしたくないのが丸見え

欠陥箇所を上げたら枚挙にいとまがありません

 

なぜこんなことになっているかというと…

スペインは観光立国です

スペイン人自体の平均年収は、ほかのヨーロッパ諸国と比べてもかなり低いほうです

そんななかスペインの太陽やフィエスタ目当てにせっせと自国で真面目に稼いできたドイツ人やイギリス人観光客がやってきます

彼らは物価の安いスペインでどんどこお金を落としていってくれるよきお客とみなされ、観光地はそれに乗じて物価をどんどんあげます

観光客だけでなく大学の短期交換留学生(実際はただ羽のばしにきてるだけ)もスペインでは経済的余裕があるので物価の高い中心地(centro)に間借りします

すると、もちろん平均収入の低かったスペイン人はこれはしめたと家賃を上げますよね

でもまだまだドイツ人やイギリス人は余裕で支払える家賃、ただスペイン人の平均年収は変わらないので彼らは中心地には住めなくなる

結果として家賃がべらぼうに高い、もしくはスペイン語やスペインの事情がわからない外国人を都合よく手玉にとってだましだまし賃貸経営をする家主が出てくるというわけ

 

スペインでは外国人(とくにイギリス人やドイツ人などのヨーロッパ系)を皮肉ってguiri(ギリ)と呼びます

私が住んでいる地域もguiriだらけ

彼ら、スペイン語を話そうとせず英語で生活しようとするのが本当に癪にさわる

新しく入ってきたルームメイトもはなから英語で話しかけられたのでムッとしました

スペインを自分らの別荘かなにかと思ってるみたい

 

最終的にスペイン人が支払える家賃で借りられるのは中心地から程遠いperiferiaと呼ばれるベッドタウン地域になってしまうんです

今回の私の滞在、自分が納得できる家が見つからず何度も泣かされました

衣食住、基本的な欲求である住も満たされないスペインに少なからずうんざりしています

本当に住み心地のよい家を求めるなら、少しでも中心地から離れることを強くお勧めします

通勤や通学に時間がかかっても、帰ってきてホット一息できる家に住んだほうが絶対によい

中心地には住めません