人生いちどきり

後悔先に立たず!美食の街、サンセバスチャンの大学院でソムリエのコースを修了後、スペイン人と結婚して現在マドリード暮らし

なにかとヨーロッパの一員になりたがるスペイン

スペインに来てよく思うのが、

「私らもヨーロッパの一員ですよ~」という主張が

日々いたるところでなされているということである

 

私は現在午後は観光を勉強するためのコースに通っているのだが、

その教科書にはしょっちゅうヨーロッパという単語がでてくる

「ヨーロッパでは…」とか「ヨーロッパの人々の傾向は…」とか

日常生活でもよく注意してみてみると、

スペイン一国と同等くらいの勢いで

ヨーロッパというまとまりで考えているような思考態度が見受けられる

 

以前ナポレオンか誰か、フランスの人が

「ピレネー山脈*を超えたらそこはアフリカだった」

と発言したことが有名である

*フランスとスペインを隔てている山脈

 

たしかに、その通りだと思う

スペインはほかのヨーロッパ諸国とはにおいがちがう

アフリカのイスラム圏のほうがよほど近いかもしれない

当然これはスペインの歴史のなかで700年近くにも及んで

イスラム教国家だったということに由来しているだろう

 

スペイン語の単語も、アラビア語起源のものが多く紛れている

"a"や"al"で始まる単語はアラビア起源と思っていい、と

大学の授業でならった記憶がある

例えば、砂糖という意味の"Azúcar"、

英語では"Sugar"、ドイツ語では"Zucker"、フランス語では"Sucre"

など、先頭の"A"がはずれた音になっている

アラビア語では"a"は"the"のような冠詞をあらわすらしいので

スペインから抜けた際に冠詞をとって

自国語に取り入れられたそうな

 

それから人に関しても、

他のヨーロッパ諸国の人々よりもアラブ諸国の人々のほうが

近いような印象を受ける

なんというかな、変な意味ではなく土っぽいというか

 

それでもなお彼らは自分らをヨーロッパ人であると言い張る

そしてことあるごとにフランスを引き合いに出して

フランスへの対抗意識を丸出しにする

きっとフランスのほうは屁にも思ってないんだろうな…

そんなスペインを傍から観察するのはなかなか楽しい